▲岩手県立西和賀高校
瀬川ひとみ
Segawa Hitomi 教職歴27年。同校に赴任して4年目。進路指導主事。「感謝の心を持って、社会に貢献できる人になってほしい」
畠山賢
Hatakeyama Ken 教職歴20年。同校に赴任して3年目。3学年主任。「自律できる生徒を育てていきたい」
「十分な職場体験や業務知識もないまま入社するために、卒業した生徒は想像と現実のギャップに戸惑いを覚えていました。加えて、初めての都会暮らしによる孤独、通勤のストレスなどに耐えきれず、心ならずも故郷に舞い戻ってしまう。就職先が自宅から通勤できる地元の企業であれば、保護者が物心両面から支えてくれます。少々つらいことがあっても、支えてくれる人が周りにいれば、仕事のストレスにも耐えられるでしょう。更に、目的意識がなく就職するのではなく、『地元の活性化のために働く』という使命感を持たせられるのではないかと考えました」
「本校には、経済的な理由から大学進学に否定的な保護者もいます。保護者に進学を納得してもらうためにも、大学卒業後の就職を視野に入れた指導が欠かせません。生徒にとっても、学力的に厳しい状況からのスタートになるため、『とりあえず』という安易な理由では、厳しい課外講座や自宅学習に耐えられないでしょう。明確な目的意識や使命感を持たせることが、大学受験に対する意欲を高めるのです」(瀬川先生)