指導変革の軌跡 茨城県立竜ヶ崎第一高校「指導の継承」
大和田浩一

▲茨城県立竜ヶ崎第一高校

大和田浩一

Owada Koichi
教職歴32年。同校に赴任して9年目。進路指導主事。「裏方として、先生方を支援し、活力のある学校をつくっていきたい」

倉持正男

▲茨城県立竜ヶ崎第一高校

倉持正男

Kuramochi Masao
教職歴28年。同校に赴任して4年目。教務主任。「目の前の生徒は高校生の自分自身という気持ちで指導している」

木村恵男

▲茨城県立竜ヶ崎第一高校

木村恵男

Kimura Shigeo
教職歴26年。同校に赴任して3年目。1学年主任。「困難なことにもあきらめず、挑戦する大切さを伝えていきたい」

渡辺隆文

▲茨城県立竜ヶ崎第一高校

渡辺隆文

Watanabe Takanori
教職歴25年。同校に赴任して7年目。2学年主任。「生徒と教師が一つのチームとなり、一丸となって夢に向かっていきたい」

菅原冬樹

▲茨城県立竜ヶ崎第一高校

菅原冬樹

Sugawara Fuyuki
教職歴13年。同校に赴任して6年目。3学年担任。「生徒の言葉を大切にして、変化に即応するよう心掛けている」

VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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導入期指導で「竜一高生」としての自覚とプライドを育てる

 このような課題を踏まえ、3年間を見通した指導の体系化に乗り出した学年が、08年度の1学年だった。改革を主導した現2学年主任の渡辺隆文(たかのり)先生は、改革への思いを次のように語る。

 「07年度に3学年主任としての受験指導が佳境を迎えている時に、次年度は1学年の主任となることが分かりました。折しも入試の結果が出始め、『あの時はああしておけばよかった』などと反省し、指導を振り返っていた時期でした。次年度以降も今までと同じような指導をしていたのでは、これまでの実績を超えることはできません。新1年生の指導は、単年度で組み立てるのではなく、3年間を見通した指導をしたいと考えました
 まず取り組んだのは、導入期指導の見直しだ。生徒指導や規範意識の醸成、勉強の仕方の定着、部活動の奨励など、散発的だった取り組みを「Rプログラム」として体系化し、明文化した()。1日も早く中学生から脱皮させ、「竜一高生」としての自覚を持つように促した。特に留意したのは、意識面の啓発だ。例えば、入学オリエンテーションで同校の歴史を学ばせ、竜一高生としての意識の醸成に努めた。
 「08年度入学生が3年生となる10年度に、本校は創立110周年を迎えます。『伝統校として大きな節目を迎える年にふさわしい3年生になってほしい』という思いを込めました。1年生から始めた学年通信は通算141号になりますが、その名称を「Dream! 2010」とし、生徒にも教師にも2010年を意識させるようにしています。卒業生にオリンピックで金メダルを取った先輩や、霞が関ビルを設計した先輩がいる――。そのことを知るだけでも、入学した学校に対する誇りや帰属意識は高まります。歴史の重みと課せられた責任の大きさを思い、気を引き締めた生徒も多かったと思います」(渡辺先生)
図:Rプログラム概要(抜粋)

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