「生徒の学力や立地から考えても、筑波大は、目標として掲げたい大学の一つです。生徒の進学希望も多く、1年生の進路希望調査では半数以上が筑波大を第1志望に挙げます。しかし、実際に受験して合格する生徒は十数人です。成績が中・上位層の生徒を筑波大に現役で合格させられる授業や教材、定期考査などを本校のスタンダードとして確立し、安定的な進路実績を上げたいと考えています」
「本校は早慶上智、MARCH(*)などの私立大への進学者も多くいます。そのため、指導の照準を筑波大にするのか、合格者の数を減らしてでも東京大や一橋大を目指すのか、難関私立大や地元の茨城大に多数合格させるのか、絞り切れずにいました。筑波大を目標に掲げることによって、方向性が明確になり、教師の目線合わせが容易になります。今後、赴任してくる教師も相応の心構えが持てると考えました。『本校の教壇に立った教師は、筑波大のエキスパートになれる』と言われるような学校にしたいと考えています」
「改革前には、地域の方から『竜一は何の指導もしていない』としばしば言われていました。しかし、渡辺先生の学年のように、果敢に改革に挑んでいる教師も大勢います。本校の取り組みを目に見える形にするためにも、筑波大を目標に掲げたプロジェクトを遂行する意味があるのです」(倉持先生)