ベネッセ教育総合研究所
東京都千代田区立昌平小学校
昌平小学校
 昌平小学校の学区域は、東京都心・千代田区の淡路町、小川町などの銀行や飲食店などが並ぶ落ち着いた町と、秋葉原を中心とした電気街の中心地である外神田が含まれる。1993年、淡路小学校と芳林小学校を統合して開校。1996年に完成した地下2階地上6階建ての校舎には最先端の設備を備え、教室、コンピュータ室などに独自のレイアウトが施されている。研究授業を積極的に行い、全国から教育関係者が視察に訪れている。
〒101-0021
東京都千代田区外神田3-4-7
TEL 03-3251-0448
FAX 03-5256-6708
昌平小学校のウェブページ
児童数/181人、
学級数/7学級
土屋十二校長
土屋十二校長
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ITスキルで、子どもの思考や表現の選択肢を広げる
IT教材によって教科学力をつけるとともに、パソコンの基本的な扱い方を子どもに習得させることは必要なことだ。両者をいかに組み合わせて授業展開をしていくのか、最先端のパソコン環境を備える昌平小学校の事例から探る


授業実践
先生とITサポーターで一人ひとりに丁寧な指導を
 岩崎公慈先生による4年生の国語の授業を参観した。授業の目的は、前回の授業で書いた自分の詩を文集用にパソコンで清書することで、ローマ字入力、字や体裁を整えるというワープロソフトの操作技術を学ぶこと。授業には、ITサポーター(注1)の山本さとみさんも「パソコンの先生」として子どもたちの支援にあたっていた。
注1 ITサポーター ベネッセコーポレーションの「スクールイントラパック」のオプションサービス。専門のサポートスタッフ(ベネッセオフィシャルサポーター)が各学校に毎月定期的に訪問し、授業でパソコンを活用する方法について先生方と一緒に検討し、授業前のパソコン機器準備や授業中の先生、子どものパソコン操作の補助などのサポートを行う。千代田区では、公立の小・中学校全校でサポート活動を行っている。

(1)導入・個別作業
 導入は、ローマ字入力の正確さを競うスピードゲーム。全員ができたところで、岩崎先生は教室前方のプロジェクターを使って、ワープロソフトの立ち上げ方、用紙設定、文字の大きさや色の決め方などを説明。子どもたちはさっそくキーボードに向かった。
写真
▲写真1 自分で書いた詩をワープロソフトで入力する
 「できた! できた!」
 「これどうすればいいの?」
 速い子はすぐに詩の打ち込みに取りかかっている。だが、キーボードの文字を探すのに手間取っている子もおり、個人差は結構大きい。キーボードからの入力をあきらめて、画面上の文字パネルから入力している子どももいる。先生を呼ぶ声があちこちから響き、岩崎先生と山本さんが子どもたちの間を飛び回って、丁寧に指導。早くも、「先生できました!」の声が上がり始めた。

(2)まとめ
 「できた? じゃあ、1回印刷プレビューしてチェックしてごらん。そのあと、文字の形や大きさ・色を変えたり、絵を入れる場所を考えたりしてみよう。あとで、自分が描いた絵をスキャナで入れることもできるからね」
 ほぼ全員が詩の入力までできたところで授業終了の合図。全部できていない子もいるので保存の仕方を先生が説明し、パソコン内に作品を保存して授業は終わった。
写真
▲写真2 岩崎先生とITサポーターの山本さんが子どもたち
一人ひとりを見て、アドバイスしていく


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