活性化のための取り組み1
アクセスポイントを常設し校内LANを無線化 |
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活用の障害の一つとなっていたのが、LAN配線の手間。それを解消するため、校内の無線LAN化に取り組んだ。
2教室に1台と体育館に1台、計12台のアクセスポイントを設置。また、ノートパソコンにLANカードを常に差しておくことで、面倒だったLAN配線の手間もなく、しかも教室だけでなく、学校の敷地内ならどこでも、校内LANを活用できるようになった(写真1)。 |
▲写真1 無線LANのために設けられたアクセスポイント。校内 12か所に置かれているので、学校敷地内ならどこでもアクセス 可能になった。セキュリティ対策は三重に施されている
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活性化のための取り組み2
保管法の工夫によるPCの常時充電化 |
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職員室の一角に児童用のパソコンを保管するための専用棚(写真2)を設け、その一つひとつに電源を持ってきて、常に充電しておけるようにした。 |
▲写真2 ノートパソコンの保管・充電用の棚。 各棚にはパソコンと同じ番号がふられ、管理も徹底している。 パソコンにはLANカードが常設され、いつでも使える状態になっている
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これにより、電源コードやドラムを用意する必要がなくなったのでパソコンの移動が楽になり、配線の手間もいらなくなった。なお、こうした環境面の整備は、「特色ある学校づくり推進事業」(注1)認定による援助費用などをもとに行われた。
注1 特色ある学校づくり推進事業 「特色ある学校づくり」は、2002年から現教育課程の柱の一つとして提唱・推進された事業。 地域の特色を生かした「総合的な学習の時間」のカリキュラムや選択教科、あるいは、情報学習の充実など、多彩な内容が展開されている。
取り組みが実を結び、「ノートパソコンを充電できるようになって、本当に使いやすくなった」などの声が先生方から寄せられるようになった。 |
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活性化のための取り組み3
毎朝、全クラスで健康観察に校内LANを活用 |
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毎朝、担任が児童の欠席・遅刻などの状況を手書きしていた「健康観察カード」をエクセルで作成(図1)。 |
▲図1 エクセルで作成された「健康観察カード」
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担任が各教室でパソコンに入力して職員室サーバーに集約するようにした(写真3)。 |
▲写真3 毎朝の健康観察風景。担任が教室でパソコンに入力すると、職員室サーバーに集約される。養護教諭は保健室のパソコンからこれを見ることができる
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それまでは、養護教諭が毎日、全校分を集計していたので時間がかかっていたが、この方法で手間が大幅に短縮され、しかも、だれもが簡単に全校のようすを確認できるようになった。
メリットはそればかりではない。実はこのアイデアは、先生に教室までパソコンを持ち込ませ、活用するきっかけにするというねらいもあった。
「教室に持っていこう」と声をかけるのではなく、「使用する必然性」をつくり、効率的なパソコン利用のメリットを実感してもらうことが、継続的な取り組みにつながっていった。 |