ベネッセ教育総合研究所
特集 保護者の教育力を生かす学校づくり
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「開かれた学校」の仕組みを支えるボランティアコーディネーター
 これらの活動をスムーズに行うための組織の核となっているのが、「ボランティアコーディネーター」の存在だ。
 小千谷小学校は、学校ボランティア立ち上げの際、「学校ボランティアの運営をより効率的に行い、その教育力を最大限に生かすにはどうすればいいか」という課題のもと、ボランティアコーディネーターを設置した。学校の要請で学習参加などに協力するメンバーを手配したり、ボランティアからの活動希望を学校に伝え、調整したりする役割を担う(図3)。現在8人が登録している。
図表
▲図3 学校・コーディネーター・学校ボランティアの各役割
と関係。コーディネーターが両者の橋渡しをする
 最初は学校が市の広報紙などで広く公募したが、そのほかにも、市のボランティアへの参加が縁で声をかけられた人、保護者としてボランティアに参加するうちに誘われ、子どもの卒業後も続けている人など、きっかけはさまざまだ。
 学校側でコーディネーターとのやりとりに当たるのは、各学年に一人おかれた「生涯学習担当」だ。月1回、コーディネーターと担当教員との「定例会」が開かれ、前月の反省点や課題、解決策、翌月の予定確認、さらに教師側からの活動依頼などが話し合われる。今回取材した10月の定例会では、学校側から、2年生の6学級それぞれで朝の読み聞かせを定期的に行ってほしいとの要請があり、すぐに集められそうなボランティアの人数や月に何度行うか、各学級同じ曜日にするかどうかなどが効率よく決められていった(写真3)。
写真
▲写真3 学校ボランティアと生涯学習担当との
定例会の模様。てきぱきと議事が進められていく
 また、定例会は単なる事務的な会議の場ではなく、学校と地域、保護者が本音で語り合う場でもある。
「ボランティア活動をしていても、子どもたちがどのように受け止めているのか、先生方がどう思っているのかわからないときがあります。そのような話を、この定例会のなかで聞いています」
 市報を読んで応募したコーディネーターの一人、小林和子さんはこう話す。
 また、コーディネーターに寄せられるボランティアの不安や要望なども、この定例会の場で学校側に伝えられる。


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