ベネッセ教育総合研究所
特集 保護者の教育力を生かす学校づくり
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保護者の協力を家庭学習支援に生かす
 また、ボランティアをする保護者にも、学校の現状がわかり、わが子と違う学年の児童と接することで、学校を別な視点から見られたり、地域に帰って子どもたちの顔と名前がわかるなどの利点もある。
 保護者の協力に関して、思わぬ方向でのメリットもあった。
 小千谷小学校では03年度から学力向上フロンティアスクールの指定を受け、おもに国語・算数の少人数指導を研究しているが、児童の状況を調査してみると、市内の他校に比べて、家庭学習時間が少ないという課題が浮かび上がった。
 そこで、各クラスでバラバラだった家庭学習の指導を学校全体で取り組むことにした。低学年のうちは教師が内容・方法を提示し、学年が上がるにつれて児童が自分で選択する割合を増やすよう心がけた。また、工夫して家庭学習を行っている児童の例を学級だよりで保護者に知らせるなどの取り組みをしてきた。
 成果はさっそく表れ、子どもの「学習が楽しい」「宿題以外に家で進んで勉強をよくする」、保護者の「学力に満足」「家庭学習の様子に満足」などの数値がいずれも改善した(図4・5)。
小千谷小学校の子ども向けと保護者向けのアンケート
▼図4 子ども向けアンケート「学習は楽しいですか?」調査対象/3~6年生
図表
▼図5 保護者向けアンケート「お子さんの家庭学習のようすに満足していますか?」
調査対象/全学年保護者(%)
図表
 こうした取り組みがすぐに成果を生むのも、これまでの活動を通じて保護者と学校との間に信頼関係があるからこそだ。


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