ベネッセ教育総合研究所
古志原小学校
古志原小学校データ
 人口約15万人の松江市は宍道湖畔に位置し、古代出雲の中心地、江戸時代は城下町として栄えた。古志原小学校は市の南部の丘陵地帯・住宅地の真ん中にある、市内では規模が大きい学校の1つ。ITへの関心は高く、職員朝礼のない日はネット上の掲示板機能を情報交換に活用するなど、積極的に活用を進めている。
〒690-0012
島根県松江市古志原4-6-1
TEL 0852-23-9511
FAX 0852-21-9020
http://www.koshibara.matsue.ed.jp/
校長/中島一雄先生
児童数/732人、
学級数/26学級(特殊学級4含む)
中島一雄校長
▲中島一雄校長
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「便利な道具」を使いこなすために
まずネチケットを教える
島根県 松江市立古志原小学校

 家庭でインターネットに接続できる環境にある小学生も増えてきているなかで、ネチケットなどの情報教育はどのような時期にどのような順番で教えていくべきなのか。授業実践を積み重ねて検討を進める古志原小学校の事例を紹介しよう。


「自立」支援につながる情報教育を
「私たちの学校では子どもの自立を大事にしたいと思っています。そのためには、『自分の思いを表現する場』を用意することが重要で、情報教育もその一つです」  古志原小学校の中島一雄校長は、同校の情報教育の位置づけについて、そう答えた。
 古志原小学校では、2004年3月に作成した『研究紀要』のなかで、情報教育の目標を学年別に定めている()。系統立てた指導を行えるように、情報リテラシーを含めて作成したものだ。
▼表 情報教育の学年別目標
図表
 コミュニケーション力、自分の思いを語れる力は、今後子どもたちが生きていくなかで必要な力だ。メディア主任の三町智身先生もこう続ける。
「パソコンは、使い方を覚えれば大変便利なものになります。思いを文章で書く、さらに画像を加えるなど、自分をうまく表現する手段を幅広く手に入れることができます。これをどのように使うかは、最終的に子どもたちに考えさせたいと思っています」
 しかしパソコンも、使い方次第で、「便利な道具」から「危険な道具」になってしまう。だからこそ、情報教育を通して子どもたちの自立を支援することが必要だと中島校長は考えている。
「自己を確立していないと、パソコンという道具に振り回されることもあります。だから情報教育は自己の確立をサポートしながら行う必要があります」
 パソコンの両面性を示す代表格が、インターネットである。
 調べ学習などで、さまざまな情報を手にし、関心や意欲を高めることができるが、同時に、あふれかえる情報の真偽を判断する力や自分自身が誤った情報の流布などの当事者とならないためのモラルも要求される。だから、学力向上を目指してITを有効に使うためには、インターネットの使い方は早いうちから学習しておくと役立つことになる。
 そうした観点から3年生で実施された山田義彦先生の「ネチケット」の授業を実際に見てみよう。


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