ベネッセ教育総合研究所
Case Study 学力調査を生かした実践事例
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家族読書のカード作りで家庭の会話を促
 読書の取り組みには、保護者も積極的に巻き込んだ。その一つが、家族読書である。子どもたちが家族に本を読み聞かせ(音読)をする取り組みは、02年度から実施されているが、単なる読み聞かせにとどまらず、家庭でのかかわりを強くする取り組みだ。具体的には、週1回、家族読書の日を設ける。時間は10~20分と短くてもよい。家族読書のシートを作成し、子どもが本のタイトルを書き入れ、読み聞かせを受けた保護者が一言、感想を書き込む方法だ。(写真6)
写真6
■写真6 家族の読書シート
 「『最初は、宿題という意識がありましたが、自然と読書をするように変わりました』という保護者の声をもらえるまでになりました」(教務主任・吉岡恒雄先生)
 また、保護者からの感想は、図書館だよりに掲載し、保護者全体の意識の高揚、情報の共有化に役立てている。
 保護者とのつながりが、図書館ボランティアにも発展している。図書館ボランティアは、読書の環境整備を行うが、図書館とその周りの飾りつけやパソコン・いすへのカバー付けなど子どもたちが少しでも読書をしやすいようにと活動している。
 「学力調査で保護者のかかわりが弱いことも課題にあがっていましたが、徐々にその課題も払拭されてきています」(石亀校長)


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