「子どもの学力向上の取り組みとして、『大浦小学校として学力を保証する』と言えることが、保護者への説明責任を果たす上でも保護者との連携を図る上でも、一番大きいのではないかと思います」(寺井先生)
では「学校全体で学力を保証する」つまり子どもたちに一定レベル以上の学力をつけるために、どのように教員全員のベクトルを同じ方向に向かわせればいいのだろうか。まずは、誰でもすぐに取り組めるものとして「課題を明確にして授業する」「課題に対するまとめをしっかり確認する」など基本的なことから全校で取り組むようにした。そして、課題解決学習における「3つの支援」についても共通理解を図った。そうやって積み重ねていくことで、少しずつ授業に対する全員の視点がそろってきたと寺井先生は感じている。
「やはり、みんなが同じ土俵に上がれるのは授業のこと。教科は違っても、授業の話を基盤にしていったことが、みんなの進む方向をそろえる大きなステップになったと思います。地道に、子どもたちが今日の課題について自分で考えを書き、それを出し合って、深め合えるような授業を毎日繰り返していけば、例え遠回りでも、考える力や物事にチャレンジする力が身についていくのではないかと考えています」(寺井先生)
「一人の十歩よりもみんなの一歩」を合言葉に、今日も大浦小学校の先生全員が、子どもたちの学力向上のために頑張っている。
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