ベネッセ教育総合研究所
Case Study 学力調査を生かした実践事例
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学力調査結果をもとに、子どもの実態を把握

 04年度は、弥生小にとって節目の年だという。3年間の社会科生活科の研究指定が終了し、新たな課題に挑戦していかなくてはいけない。さらに教師の大幅な異動もあり、新メンバーも交えた共通理解を図るためにも、この機に子どもたちの学習・生活の実態をもう一度きちんと把握することが必要と判断した。そこで前年度実施したことを見直して04年度4月、「学力調査」(注1)を初めて実施した。

(注1)ベネッセの「総合学力調査」。教科学力に加え、「学びの基礎力」「生きる力」を加えたトータルな学力を捉える調査

 その調査の結果、国語では表現力が弱く、算数では計算力はついていたが、「量と測定」「図形」「数学的な考え方」など、思考力を問われるものについてはまだまだ弱いということが明らかになった。これは以前から先生たちも感じていたことではあったが、今回の調査でより客観的に捉えることができたという。この結果をもとに、教職員が研修を行い、結果の分析、今後の指導方針、保護者への協力の働きかけなどに対する共通理解を深めていった。
 また、教師と保護者が同じ認識に立って子どもたちへの働きかけを行えるように、保護者にも学力調査の結果を公開し説明を行った。懇談会では、調査結果について「保護者向け資料」を作成して説明。さらに、毎年夏休みに入ってすぐに行われる家庭訪問では、個別に分析結果をまとめた資料を示しながら、担任が家庭学習の具体的なアドバイスも行った。



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