ベネッセ教育総合研究所
Case Study 学力調査を生かした実践事例
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目標に準拠した授業を行うため授業評価を細かく検証
 青葉台中学校のアクションプランには、宣言した内容が達成されているかどうかの中間評価を行うことも盛り込まれている。評価は7~10月に実施し、結果は生徒や保護者に公表し、同時にプランの有効性も検証する。
 「プレッシャーは感じますが、プランを示すからには、評価もきちんと実施しなければ意味がありません。取り組みが本当に生徒の学力向上につながっているのかを常に振り返る姿勢が必要なのです」(木澤教頭)
 具体的には、取り組みの成果を検証する項目を細分化し、その評価方法や基準を定めた「取組評価表」(図3)を学期ごとに作成。
 取組評価表の基準をもとに作成したアンケートを学期末に生徒に行い、その分析と改善案づくりを各教科部と学習指導部が推進する。
 例えば1学期の評価項目の1つに掲げられている「授業で『わかる・できる』を実感した生徒を増やす」という取り組みを例にとると、「よくわかる・できる」が80%以上になった場合の評価をA、「だいたいわかる・できる」を含めて80%以上の場合をBなどと、評価の基準も細かく設けられている。
 「取組評価表は、目標に沿った授業を行うために欠かせないツールです。学力がCの生徒がBになったことで満足せずに、全員がAにレベルアップするための支援を行いたいと考えています。また、ゴールへの到達者があまりにも少ないようなら、プランを練り直せばいいのです」(木澤教頭)
 また、生徒の学習意欲を向上させるために、生徒個々の学力プロフィールをもとに、どんな学力をどの程度つけていけば良いのか、といった目標を示した「グリーティングカード」を一種のシラバスとして活用する方法も研究中だ。絶対評価のために用いてる観点別の記録や資料・内容をカードに応用すれば、教師も生徒も保護者も目標に向かって共通の基盤を持つことができる。また、生徒に自らの成長の過程を認識させることで、計画的な学習意欲への効果も期待できるだろう。
図3
■図3 取組評価表
1学期間の取り組みの成果を細分化して検証するためのもの。下段には取り組みの改善に向けての提言が書き込めるようになっている
 取組評価表の基準をもとに作成したアンケートを学期末に生徒に行い、その分析と改善案づくりを各教科部と学習指導部が推進する。
 例えば1学期の評価項目の1つに掲げられている「授業で『わかる・できる』を実感した生徒を増やす」という取り組みを例にとると、「よくわかる・できる」が80%以上になった場合の評価をA、「だいたいわかる・できる」を含めて80%以上の場合をBなどと、評価の基準も細かく設けられている。
 「取組評価表は、目標に沿った授業を行うために欠かせないツールです。学力がCの生徒がBになったことで満足せずに、全員がAにレベルアップするための支援を行いたいと考えています。また、ゴールへの到達者があまりにも少ないようなら、プランを練り直せばいいのです」(木澤教頭)
 また、生徒の学習意欲を向上させるために、生徒個々の学力プロフィールをもとに、どんな学力をどの程度つけていけば良いのか、といった目標を示した「グリーティングカード」を一種のシラバスとして活用する方法も研究中だ。絶対評価のために用いてる観点別の記録や資料・内容をカードに応用すれば、教師も生徒も保護者も目標に向かって共通の基盤を持つことができる。また、生徒に自らの成長の過程を認識させることで、計画的な学習意欲への効果も期待できるだろう。
写真1
■写真1

地元の魅力探しをテーマに行われている2年生の総合的な学習の時間。
グループで魅力のある人物や場所を探すなど、自分たちでアポイントを取りつけて就業体験なども行っている


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