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児童別の調査データで保護者の意識を喚起
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調査結果は教師だけでなく、保護者の意識も大きく変えた。
「結果は、夏休み中の保護者面談で児童別のデータを詳しく説明しながら手渡しました。絶対評価である通知表では『まあまあかな』と安心されていた方が、結果にショックを受けるケースが少なくありませんでした。中には、家庭での子どもの様子をとうとうと話し始め、教師にアドバイスを求め、これからは家庭での指導を強化すると明言される方もいました」(松山校長)
夏休み中の家庭での指導に生かしてもらうため、面談は8月上旬には終わらせた。また、
葛飾区内の全小学校で実施されている夏休み中の10日間のサマースクールは、基礎的な学習内容の定着を主眼に実施した。
調査後は、保護者に向けて継続的な情報発信を強化している。
「学力と基本的な生活習慣とが密接な関係にあることが、データでも明確に示されました。学校と家庭が協力しなければ、学力の定着はあり得ません」(松山校長)
情報発信の場は、学校だよりや保護者会、PTA役員会・常任委員会、松山校長による不定期の通信など。学力向上の取り組みや基本的生活習慣の徹底など、家庭への協力依頼以外にも、学校での出来事、日々の行事などの情報を発信し続けている。
子どもの実態を的確に把握するための調査について、松山校長は、外部の専門機関のサポートを受けるメリットをこう話す。
「学校単独では、学習到達度と学習意識とのクロス集計を含めた複雑な分析は難しい。専門機関の分析結果は見やすいデータやグラフにまとめられていますから、受け取ったあとの読み取りもスムーズに運びます」
調査により「見えないものが見える」ようになったことで、授業改善の必要性を強く痛感したとも言う。
「調査をきっかけに、個別指導の重要性に改めて気づかされ、一人ひとりに作成した指導計画をはじめ、授業に“個”の視点を取り入れるように努めています。取り組みの成果を上げるには、授業改善プランを生かした授業づくりの徹底は欠かせません。確かな実践をめざし、学力を定着させることです。そのうえで、更なる向上を図っていきたいと思います」(松山校長)
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