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Column
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聴き合う授業づくりとは
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■教師の『聴き合う授業づくり』について、05年度から南陽小学校に入って助言をしている埼玉大教育学部附属教育実践総合センター助教授の庄司康生先生に話を聞いた。
他者と出会うこと、ものやことにじっくりかかわることから「学び」は始まります。一歩踏み出して自分を開き、違う意見と擦り合わせができたとき、教室が「学び合い」の場になるのです。
それは相互的、応答的なことであり、話すという行為も、聴く人がいることから始まります。ですから、教師の仕事は、まず子どもたちをよく「聴く」ことです。それは、記号としての言葉だけではなく、言葉になる前に子どもの内面で動いているもの、身体で語っていることを含めて聴くことです。
教師が子どもたちを聴けるようになれば、子どもたち自身も聴くようになります。そうすれば、子どもと教材、子どもたち同士をつなぐこともできるようになります。
このように、「教え合う関係」と「聴き合う関係」は全く違います。前者では、聴くことは正解・不正解がある状況下で“ask”することですが、後者では、お互いに触発し、つながる“listen”が生まれます。コミュニケーションの本質は、子どもがそのようにつながることです。
05年度から聴き合う授業を模索し始めた南陽小学校は、教室を開き合う中で木部先生の教室に出合い、聴き合うことを実感し始めています。
今後は、教師たちがそれを共有し、「響き合う」関係が生まれることを期待しています。子どもたちは「見抜いて」いますから、教師の「聴いている振り」は通用しません。本当に、聴くことです。(談)
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