|
|
|
調査結果の公表を保護者との連携に活用
|
|
また、学習支援プロジェクトでは、家庭学習や基本的な学習態度の定着を目指し、家庭に配付する「家庭学習の手引き」の内容も充実させた(図4)。全8ページの冊子には、「学習の仕方の目標」を学年ごとに細かく設定し、家庭学習の進め方、計画表などを盛り込み、保護者に協力を呼びかける。 |
|
|
|
保護者と連携するための材料として、水野校長は学力調査の結果も重視する。足立区ではホームページで各校の平均到達度を教科別に公表しており、鹿浜小学校ではそれを保護者へのアピールとして積極的に活用したいと話す。
「ときには厳しく課題を提示しますし、宿題の量が増えると喜ばない保護者もいます。しかし、学力調査の結果が向上すれば、『頑張った分だけ、効果が表れましたよ』と胸を張って説明できる。それは保護者との極めて密接な信頼関係につながると思います」
児童に対しても同じことが言える、と水野校長は続ける。
「学力調査の点数が上がれば、当然、『もっと頑張ってみよう』『もっとわかるようになりたい』といった意欲が生まれます。頑張った結果が数値に表れ、更にレベルの高い学習に取り組んでいくという『プラスサイクル』(注)の起点として学力調査を位置づけています」
教師にとっても、学力調査の結果は1年間の指導の評価であり、自己改善のための不可欠な材料になると水野校長は語る。
学力調査を軸にして、教師や児童、保護者が課題を共有し、その成果を分かち合う鹿浜小学校の取り組みは、まだスタートを切ったばかり。その成果は、どのような数値として表れてくるのだろうか。今後の展開に注目したい。 |
|
(注)鹿浜小学校が目指す学力のイメージのこと。理解できたことで更に学習したくなるサイクルのことを示す
|
|
|