特集 量から質へ―これからの学びを考える

VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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算数好きが増加
授業理解度も向上

 教科の好き嫌いについて尋ねた図2を見てみたい。国語、社会でやや低下している一方、算数で「好き」と答えた児童が大幅に増え、90年の51.8%に比べて、06年は62.8%と11ポイントも増加している。また、理科は大きな変化はないものの、高い数値で推移しており、7割近くの子どもたちが「好き」と答えている。

図2

  同時に、授業理解度についての自己評価を尋ねた図3についても確認しておきたい。すべての教科で、90年と比べて約6~12ポイント上昇しており、特に算数の伸びが大きい。
  算数では多くの学校が少人数・習熟度別授業を導入し、これまで授業についてこられなかった児童へのフォローが十分に行えるようになったことが背景にあると考えられる。一方、そうした授業改善の効果と併せて、02年度からの新教育課程の学習内容削減の影響を指摘する慎重な見方もある。
  今後の課題は、算数や理科と比べると数値が低めの、国語や社会の学習意欲や理解度を高めることだろう。比較的答えが明確な算数や理科に対して、国語や社会は正解が一つでないことも多い。算数の指導改善がある程度進み、最近は国語力向上を研究テーマにする学校も増えている。今後、これらの取り組みの効果が表れることを期待したい。

図3

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