学びが深まるIT活用 年間指導計画と授業の記録でIT活用スキルの向上を図る
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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ITのレベルアップで行事とのリンクや年間計画の内容を向上

 IT活用が進むに従って、誠道小学校では校内イベントと組み合わせて情報スキルを活用できるようになった。例えば、6年生は4月の修学旅行で広島市を訪れた経験をまとめ、6月には全校児童の前で班ごとに発表する「プレゼンテーション合戦」を行う。前段階として、5年生の2~3月にプレゼンテーション用ソフトの使い方を集中的に学ぶ計画を立てている。
  プレゼンテーション合戦では、6年生がスライドに画像やアニメーションを盛り込みながら発表する姿に、下級生は驚きと尊敬の眼差しを向ける。これは、下級生にとっては学習の動機付けになり、6年生にとっては教科学習とはまた別の自信を得る機会となっているという。
  スクールイントラパックの導入、さらにはITサポーターによる指導の提案、チームティーチングによって、習熟度が向上している。「同学年の学習でも、年度を追うごとに扱う内容をレベルアップしています。これも前年度の記録をベースに年間計画を作成している効果です」と、上杉教頭は話す。例えば、ローマ字入力の練習は、05年度は4年生から始めたが、07年度には3年生からに早めた。授業を効率的に進められるようになって時間内に課題を終える子どもが多くなった。そこで残りの時間で入力の練習などができるようになったことも、レベルアップにつながっている(写真1)。
  授業の内容や狙い、習熟の状況などを明文化することで、学習の成果をきちんと把握できるようになった。今では、各学年の成果を確認した上で、次年度の計画を立てている。
写真1
写真1 ローマ字入力の練習として、一人で「しりとり」をする学習を取り入れている。このほか、タイピングソフトで練習することもある

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