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今は最初の一歩の段階課題をクリアして今後につなげたい |
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事後学習に新たな手法を導入して、各校の教師からはさまざまな意見が挙がっている。
「以前の感想文は、読み手を意識することはほとんどなく、自分の体験を振り返る内容ばかりでした。今回のような方法では、明確に読み手を意識するため、表現の幅が広がったと思います」(多胡小学校・小澤嘉子先生)
「感想文はきちんと書いていましたが、コメントでは言葉遣いや文末などに、携帯メールのようなくだけた表現を使う子どももいました。それをよしとするのか、注意をすべきか、見極めが難しいと感じました」(中村先生)
感想文やコメントには読み手を意識するあまりに度を越した表現が見られ、その指導に迷う先生も多かったという。指導方針については、学校間で足並みをそろえていく必要がありそうだ。
また、どのように保護者の理解を得ていくかも考えていきたいと話す。
「子どもの写真を学校のウェブサイトに掲載することに躊躇する保護者は少なくありません。スクールイントラパックには外部から接続できないので安全とはいえ、不安もあるようです。今後も学校からきちんと説明していく予定です」(中村先生)
「今はまだ、ICTサポーターの支援がなければICT授業は充分に進められないというのが率直な感想です。私たち教師自身のスキルを上げていかないと、どんなに意義のある活動も前には進みません」(吉井小学校・大浦美智子先生)
各校にとって初めての試みだからこそ、改善すべき点はまだある。しかし、子どもにとってはマイナス面よりプラス面が多かったと各校の教師は口をそろえる。
「課題はいろいろとありますが、今後もこうした事後活動をほかの行事にも取り入れたいと考えています。そのためには、7校で話し合って行事の時期などを調整し、足並みをそろえることが大事だと思います」(中村先生)
このような学校間が連携した活動は、子どもにとってはインターネットを介したコミュニケーション能力育成の絶好の機会となる。人間関係が希薄になる原因の1つにコンピュータへの依存がよく挙げられるが、使い方によっては人間関係を築く契機にもなるという好例ではないだろうか。課題を1つずつクリアしていくことで、今後、情報教育の新たな可能性が見えてくるだろう。 |
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ICT活用の成功ポイント |
Point 1 |
イントラネットを介して学校間で交流 |
ICTを活用した「小小連携」で、小規模校の子どもたちも交友関係を広げることの楽しさを実感できた |
Point 2
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実践の中で繰り返し情報モラルを指導
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教師の目が届くイントラネット内だからこそ、トラブルを恐れずに掲示板やメールによる情報交換の実践が可能となった |
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