低学年からの学びと指導 体験を生活科の軸に
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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2年間の流れを考え段階を細かく踏ませる

 同校の生活科のカリキュラムは、2年間の流れを重視して、段階的に少しずつ体験のレベルを高めていくのが特徴だ(図2)。
 例えば、1年生の「がっこうだいすき」では校内を繰り返し探検させ、2年生の「この町大すき」では探検の場を校外に広げる。町を探検させることで地域住民と交流させ、地域社会の魅力に気づかせる。その上で「地域のためにお手伝いをしようか」と子どもに声をかけて、職場体験に結び付けていく。「それぞれの体験に連続性を持たせることで意欲が持続し、学びが深まります」と、根本先生は説明する。

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図2

  幼児教育との接続も意識する。
 「以前、幼児との交流活動で、1年生がドングリを使ったさまざまな工作を用意して幼稚園児を迎えました。ところが、ドングリごまだけには園児が興味を示しませんでした。幼稚園の先生と話すと、以前に同様の工作を体験していたことがわかり、既に体験していることから関心を引き出すことの難しさと、普段から幼稚園や保育所との関係をつくることの大切さを痛感しました」(根本先生)
 同校では、年間の指導案の大枠を作成した上で、「どのような場所に行きたいか」「どのような動物・植物を育てたことがあるか」などを子どもや保護者に聞きながら、実際の活動内容を調整している。生活科は準備や運営に時間や労力を要するため、複数の指導プランを考え、教師の力量や子どもの実態を見ながら年度ごとに最適なものに変えていくなど、無理のない計画立案を心がけている。


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