ベネッセ教育研究開発センターでは、2006年7月~07年1月、日本と韓国における高校生の英語学習の実態を探る「東アジア高校英語教育GTEC調査2006(以下、GTEC(ジーテック)調査2006)」を実施した。読む・聞く・書くの3技能のコミュニケーション能力を測るテスト(GTEC for STUDENTS)を用いて、両国の高校生(1・2年生)の英語コミュニケーション能力を測ると共に、両国の高校英語教育の実態を把握し、成果と課題を明らかにすることが目的だ。
そこからわかる特徴の一つは、英語コミュニケーション能力の差である(図1)。3技能のうち、リーディング(読む)とリスニング(聞く)では、韓国の高校生が日本の高校生を上回っており、平均スコアで見るとリーディングでは52.3点、リスニングでは23.9点(いずれも320点満点中)もの差があった。特にリーディングが高く、56.1%の生徒が成績上位層にいる。