韓国の小学校で英語教育が始まったのは1981年。教育改革の一環として4年生以上の児童を対象に特別活動としてスタートした。95年の世界貿易機関(WTO)加盟をきっかけに、世界化(国際化)政策の一環として英語必修化が具体的に検討され、97年に小学校の3年生から正規の必修科目として導入された。
現地調査では、ソウル市の郊外にある公立のヨンジ初等学校(小学校)を訪問した。韓国の小学校は地域住民の経済状況によって、子どもたちの学力に大きな差が見られる。同校のある地区は保護者の教育熱や経済力は高いとはいえず、塾などの民間教育を受ける子どもは稀である。もっとも、同校はソウル市の教育重点校であり、教師や教育の質は高い。
韓国の英語の授業時数は、3・4年で週1時間(年間各34時間)、5・6年で週2時間(年間各68時間)である。ヨンジ初等学校では、更に学校裁量により各学年プラス週1時間、および2年生で放課後授業を利用して週1時間の英語教育を実施している。
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