新学習指導要領へのアプローチ 第3回 「問題解決能力」を高める理科指導
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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学年別 新課程一覧と移行措置から追加される主な内容

※アミ掛け部分は追加される内容。下線部以外は、2009年度から移行。
表内の「内取」は「内容の取り扱い」を指す

*文部科学省「移行措置の概略(小学校算数・理科)」、「小学校学習指導要領解説 理科編」を基に、編集部が作成。
「ポイント」は編集部作成。

■第3学年
図

 A (1)物と重さ

粘土などの身のまわりにあるものをいろいろな形に変え、体感を基に重さの違いを比較。天や自動上皿を用いて重さを数値化し、形が変わっても重さが変わらないことを捉える。体積についても同様に粘土などを用いて比較し、体積が同じでも、ものにより重さが違うことを捉える。
→第5学年「A(1)物の溶け方」につながる

ポイント
教材として、体積の同じ木球や鉄球なども考えられる。重さを量るものについては、簡易な天秤などでもよいだろう。

 A (2)風やゴムの働き

風やゴムの力で動く物を作り、風を当てる、ゴムを引っ張る、巻くなどをしたときの物の動く様子を比較。送風機などで風の強さを変える、ゴムの長さを変えずに、二重にして強さを変えるなどの比較を通して、風やゴムの力が物を動かすことを捉える。
→第5学年「A(2)振り子の運動」につながる

ポイント
ゴムの力を試すための教材によって、授業の展開が変わる可能性がある。場所によって使えるおもちゃなども異なるため、プロペラ付きの自動車にするか、船にするかなど、教材も含めて展開を考える必要がある。

 B (2)身近な自然の観察

学校で栽培している植物や、校庭などに見られるキク科の植物、アリやカエルなどの動物を観察し、色、形などの形態を捉える。生物や環境とのかかわりがよくわかる動植物には、アブラナ科、ミカン科の植物やダンゴムシなどの節足動物が考えられる。
→第6学年「B(3)生物と環境」につながる

ポイント
学校の立地により、まわりの田畑や砂浜などを観察することも考えられる。

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