同校では、国語科と連動して、子どもに週末日記を書かせることにも取り組んでいる(下図「国語科」参照)。日記の内容は「週末に自分がしたことを題材に、感じたことや思ったことを書きましょう」と、体験を重視。更に、書くときには、国語の授業で学んだ表現を積極的に使わせるようにしている。
「今週は、教科書に出てきた『スイミー』で言葉の順序を逆にすること(注)を覚えたねなど、国語で学んだことを思い出させる声かけを金曜日にします。すると、『日曜日におばあちゃんちで入った。冷たいプールに』など、日記にそうした表現法が見られるようになります。学んだ表現を使った日記を子どもに紹介すると、その表現を使う子どもがより増えます」(菅野先生)
文章を書けるようになるには、表現の型の習得が必要だ。国語で表現を学ばせ、週末日記で使わせるうちに、子どもは自然に型を習得し、書く力の基礎を身に付けられる。書く力が付いてくると、話す力も高まってくる。文章を書き続けることで、話すのが苦手な子どもでも、自分なりの言葉で考えを言えるようになる。
教科学習と日記を連動させているのには、「授業で習ったことが役に立っている」という実感を子どもに持たせるねらいもある。
注 倒置法のこと
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