移行措置対応のポイント 第1回 担任が進める英語活動

VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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求められる内容

Q4:活動の内容は、どのように決めていけば良いのでしょうか

A4:「コミュニケーションを深める」という視点から活動を組み立ててください
 例えば、鉛筆を指さしてWhat's this?と尋ねても、あまりに単純で子どもに「答えたい」という気持ちがわき起こりません。「話したい」「聞きたい」という状況を設定することが何より重要です次ページ図1(1)

Q5:「子どもにスキルや知識を教える必要はない」と言われますが、ある程度の言葉や表現を教えないと活動が成り立たないのではないでしょうか

A5:「スキルの定着」は不要ですが、「英語を使用する体験」は必要です
 子どもがあるフレーズに出合って使えるようになり、コミュニケーションを取れたという感覚を味わう。これが「体験」です。体験のためにフレーズを皆で言って慣れることは必要です。ただ、それを覚えているかをテストする必要はありません。必要な時に再度、出合うようにすれば良いのです。

Q6:「英語を使用する体験」のために活動で使うフレーズは、教師が教えれば良いのでしょうか

A6:最初から教えずに、子どもが「知りたい」と思うように誘導しましょう
 例えば、数を質問したくなる場面を設定して、「英語では何と言うのだろう」と疑問を抱かせる。その上でALTに発話してもらい、How many?というフレーズを聞き取らせます。子どもは聞こえるままに「ハウメニー」と言いますが、howとmanyという単語に分けて考えさせる必要はありません。大人でも、全く知らない外国語を覚える時にはフレーズを丸暗記するのと同じです。それ以上の詳しい学習は中学校で進めれば良いのです。


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