課題(1) 「英語ノート」に子どもの意欲が高まりにくい内容がある
例えば、6年生の「英語ノート」にあるアルファベットの単元は、週1回の活動で2カ月間を要する内容だった。6年生担任(当時)の石井亜佐美先生は、「子どもはゲームなどを通じて学びたいという気持ちが強いのですが、『英語ノート』には机上の学習が多くあります。いかに子どもの気分を盛り上げるかが重要でした」と話す。
改善策―担任が内容を自由にアレンジ
実践を重ねるにつれ、「英語ノート」の内容にこだわらず、子どもの興味や関心に合わせてゲームを追加したり、二つの単元を一つにまとめたりするようになった。
「当初は『英語ノート』に忠実に進めようとして苦労しましたが、『内容や流れは自由に変えて良い』と考えるようになってから、気持ちが楽になりました」(新垣先生)
同校の6年生で行うアルファベットの単元の指導案(図2)は、「英語ノート」の内容を基に独自のゲームを組み込んだものだ。
「トランプの『じじ抜き』を応用して、大文字と小文字を組み合わせるゲームを考えました。アルファベットを使う必然性があるため、子どもは意欲的に取り組み、結果として机上で学習するよりも、大文字と小文字を自然に覚えられたようです」(石井先生)
5年生の「英語ノート」には、絵カードを使って子ども同士が買い物のやりとりをするページがある。新垣先生は、この活動にも子どもの意欲を高める工夫を取り入れた。
「単に買い物をするだけでは面白くないので、Discount, please. というフレーズを教えました。すると、『なるべく安く買い物したい』という気持ちが働き、子どもたちは夢中になって取り組んでいました」
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