HOP! STEP! 小学校英語! 【実践事例】「英語ノート」を活動のヒントにし伝わる喜びを感じさせる
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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子どもの実態に合わせ「英語ノート」を部分的に活用する

 同校は拠点校の研究の一環として、08年度に「英語ノート」(試作版)を使い始めた。ただ、すべての時間で使うわけではない。年間指導計画と照らし合わせ、活動に利用できる部分を選んで使う。また、付属のCDは出来るだけ使わないようにしている。
  「CDの英語は話すスピードが速く、本校の子どもには難しいようです。音声として一方的に聞くだけでは、集中力が途切れてしまうのです」(小國先生)
  CDを使う場合でも、収録されている単語・文章の一部を抜き出し、発音の手本はALTが、コミュケーションの手本は担任とALTが行う(図2)。ALTがいない場合は一時停止機能などで速度を調整する。
  「子どもの反応を見ながら進めることが重要です。本校では、『分かった』という喜びを感じさせることによって、次への動機付けにしたいと考えているため、速いスピードに徐々に慣らしてリスニングの力を付ける、という方法は採っていません」と、小國先生は話す。
  6年生用「英語ノート」のLesson1(アルファベットの章)は、中学校との接続を考えて最終学期に実施した。「英語ノート」は「活動のヒントがたくさん詰まった教材」と位置付けて使いこなすというのが、同校の英語活動における考え方だ。
  「学校によっては、『英語ノート』を授業の中心に据えた方が子どもの反応は良いかもしれません。ただ、『英語ノート』に沿って進めるとしても、一つでも担任が独自性を加え、子どもの反応を見ながら活動を進めると良いと思います」(小國先生)
  國政幸二郎校長(当時)は「目の前の子どもにきちんと向き合ってこそ、コミュニケーション能力を育む活動が出来るのだと思います。それが、小学校が行う英語活動の最大の意義ではないでしょうか」と語った。

図2 〈できることを紹介しよう〉「英語ノート」(試作版)活用例(全4時間)
「英語ノート」は活動に合う内容を抜き出して使用する。そのため、必ずしもページ順に使うわけではない


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