移行措置対応のポイント 第3回 子どもが主体的に考える理科の指導
堀越裕之

▲国立市立国立第五小学校校長

堀越裕之

Horikoshi Hiroyuki

髙木正之

▲国立市立国立第五小学校

髙木正之

Takagi Masayuki
主任教諭。教務主任。6学年担任

渡邉弘樹

▲国立市立国立第五小学校

渡邉弘樹

Watanabe Hiroki
主任教諭。研究主任。3学年担任

直井淳也

▲国立市立国立第五小学校

直井淳也

Naoi Junya
主任教諭。3学年担任

今村智香

▲国立市立国立第五小学校

今村智香

Imamura Chika 3学年担任


VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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図2:10月6日に実施した校内研究会での指導案

3年生 単元名「豆電球に明かりをつけよう」 (全9時間の7時間目)

ねらい 金色の折り紙も電気を通すことを、既習事項を適用して考えることができる
授業者 渡邉弘樹先生、直井淳也先生、今村智香先生(1~3組すべてで実施)
授業概要 前時は、テスターを用いて豆電球に明かりをつける実験で、電気を通すもの(くぎ・表面を削った缶・銀色の折り紙など)と通さないもの(ノート・プラスチック・折り紙など)を分類し、「金属」は電気を通すことを確認したが、「金色の折り紙」は通す・通さないで意見が割れた。電気を通した銀色の折り紙と比較しながら、金色の折り紙の性質を調べる。
:教師 C:子ども
授業の流れ 科学的リテラシー
◎前時の振り返りを基に、金色の折り紙が電気を通すも のかどうかは分からなかったことを確認する
◎提示された二つの事象を確認する
:金色と銀色の折り紙を見せて、「この2枚の折り紙の同じところはどこですか」
:「両方とも裏が紙です」「両方とも表が光っています」
:「では、この2枚の違うところはどこですか」
:「色が違います」「銀色の折り紙は電気を通したけど、金色の折り紙は通しませんでした」
◎前時には、金色の折り紙では、豆電球の明かりがついた人、つかない人がいたことを確認し、金色と銀色の折り紙は電気を通すかどうかを再確認する実験をする
:「金色の折り紙はぎゅっと強く押したらついた」
:「銀色の折り紙でつけたときの押し方は?」
:「軽く押したらすぐついた」
:「銀の折り紙は軽く押したらつくけど、金の折り紙はぎゅっと押さないとつかない。それはなぜだろう」
 問題 金色の折り紙は、テスターの金具を押し付ける力が弱 いと電気を通さないのはなぜか
メソッド1
電気を通した銀色の折り紙と、電気を通さなかった金色の折り紙を見て、「金色の折り紙はテスターの金具を押し付ける力が弱いと電気を通さないのはなぜか」という問題をつくる

◎仮説を立てる

:「金色の折り紙は、金属の表面に何か塗ってあるのだと思う。なぜなら、アルミ缶と同じように、表面に何か塗られていれば電気を通さないから」
メソッド2
前時の「電気を通すもの・通さないもの調べ」を根拠にして、仮説を設定する

◎実験方法を考える

折り紙の表面を削る
折り紙を破って、金の部分をはがす


◎結果の予想を立てる

豆電球に明かりがついたら、金属の表面に何か塗ってあった
豆電球に明かりがつかないなら、金属の表面には関係がない


 

◎実験で確かめる

前の時間に使ったテスターを使う


◎金色の折り紙の電気の通り具合を実験する

自分の仮説と結果を比較する


◎実験結果をまとめる

折り紙の表面を削ったら、豆電球に明かりがついた


◎結果を書く

結論 金色の折り紙は、表面に何か塗ってあったから、テスターの金具を弱く押し付けると電気を通さない
メソッド7
金紙や銀紙は電気を通すのかを調べ、金紙の表面に皮膜が塗ってあることに気付く
◎金属のようでも電気を通さないものが、身近にあるかを調べる

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