移行措置対応のポイント 第4回 言語活動を通じてつくる国語の授業
VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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【課題整理】

どこが難しい?国語の指導
― 読者アンケート結果を踏まえた課題整理

国語科の学習指導要領では、学習過程の明確化や
言語活動例が具体的に例示されるなどの改訂が行われた。
小誌の読者モニターへのアンケートやヒアリングからは、
これらも含めた改訂への理解がまだ深まっていないことや、実践上の課題があることが明らかになった。
国語科の改訂ポイント

学習過程が明確化された

自ら学び、課題を解決していく能力の育成を重視し、指導事項については学習過程を明確化した。例えば、「書くこと」では、書くことの課題を決める指導事項や、書いたものを交流する指導事項などを新設し、学習過程全体が分かるように内容を構成している。


言語活動例が「内容」に位置付けられ、
具体的に例示された

各領域の内容を(1)の指導事項に示すとともに、これまでは内容の取扱いに示していた言語活動例を内容の(2)に位置付け、再構成している。これは、各学年の内容の指導に当たって、(1)に示す指導事項を(2)に示す言語活動例を通して指導することを一層重視したためである。

基礎的・基本的な知識・技能を活用して課題を探究することのできる国語の能力を身に付けることができるよう、内容の(2)に日常生活に必要とされる記録、説明、報告、紹介、感想、討論などの言語活動を具体的に例示している。

*文部科学省『小学校学習指導要領解説国語編』(平成20年8月)第1章総説 3国語科改訂の要点より引用。赤字部分は編集部加筆
課題
1.改訂の方向性への意識が根付いていない
2.学習過程に沿った単元構成が難しい
3.言語活動の具現化が難しい
解決のヒント
理論編

千葉大 寺井正憲教授

言語活動を取り入れる意義と、現在の授業での課題を踏まえた授業づくりのヒントを提案

実践編1

千葉県 習志野市立大久保小学校

子どもが意欲を持って取り組めるよう、教師が作った活動の見本を示し、そのために何をすべきかという課題解決型の単元を設計。見本作りは、活動で付けたい力を考えるための教材研究にもなる

実践編2

岩手県 奥州市立衣川(ころもがわ)小学校

身に付けさせたい力を明確にし、系統化と重点化を図るため、「指導事項マトリクス」を作成。「言語活動を設定するプロセス」の明文化により授業のねらいを達成できる言語活動を設定し、定着を図っている


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