子どもたちの自信は、どのようにして生まれたのだろうか。
成田小学校では、週5回の授業を次の3パターンで構成している。つまり、(1)担任+ALTの授業、(2)担任+日本人の英語教師(JTE)の授業、(3)担任+ALTよる英語を活用した歌やダンス、劇など楽しむ時間で、(1)(2)は、それぞれ同じ内容を2回繰り返している。「実際の授業では、ALTやJTEにリードしてもらう場面も多いですが、授業計画を練り、授業の流れを構想するのは、あくまでも担任の先生です。そして、必ず、授業のなかに担任の先生が英語で話す場面があります。例えば、Presentation(プレゼンテーション)では、本時で学習する主なセンテンスを、ときには簡単なお芝居を交えながら、ALTとやりとりをしてみせるのです」
ALTが話し始めたとたん、担任は教室の後ろに回ってしまって、授業の流れに距離を置いてしまうような英語活動の例も少なくないが、佐藤先生は、「それでは、英語の時間は一生懸命取り組まなくてもいいものだと子どもに思わせてしまうのではないか」と指摘する。
「何も難しい内容を話すのではありません。中学時代に勉強したことをちょっと思い出せば、だれにでもできます。それに、ALTとまったく同じ発音でなければ通じないということはありません。担任の先生が話すと、日本人であっても、このように話せばよいという具体例になりますから、ぜひ話してほしいのです」
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