特徴は「ヒヤリングタイム」を3年生以上に実施していることだろう。
「中学校での英文解釈のように、内容を逐一理解することは求めていません。話の大意がわかればよいのです。つまり、ALTが話した内容を、例えば『夏休みにカナダに行って、妹とテニスをした』というように短い一文に表現できればよいことにしています」
ヒヤリングタイムを毎回、学習の流れのなかに位置づけているのには、理由がある。
城南小学校の英語活動の目標のなかに、「バイリンガルの基礎能力の育成」が掲げられているが、バイリンガルの基礎能力とは、「聞き取る力」と考えているからだ。
「私が外国で生活をしていたときは、ラジオのニュースを流しっ放しにしていました。そのうちに『こういうことを言っているのではないか』とわかるようになり、人と話しても、相手の言っていることがわかるようになりました。相手の言うことさえわかれば、意思表示は単語の羅列でもできるわけです。だから、バイリンガルの基礎は『聞く力』。それと、度胸ですね。外国人に話しかけられても、たじたじとしない子どもを育てたいのです」
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