ところで、3、4年生までは「聞く」「話す」活動で楽しんでいた子どもたちも、高学年になると、知的なものを要求してくるという。つまり、(1)正確に何を言っているのかわからないと、行動できなかったり、(2)「これは英語で何というの?」と知りたがったり、(3)文字を知りたがる、そういった子どもが少しずつ増えてくる、といったことである。
そこで、城南小学校では、5、6年生には、配当の20時間以外に、7~8時間程度の(04年度は10時間)のフォニックス指導を取り入れている。フォニックス指導とは、ひと言でいえば、英語を読んだり書いたりするときのルールを教えるものだ。つまり、「音声」から「文字」への移行をスムーズに行う手だてといってもよい(注2)。
3文字、4文字と段階的に韻を踏んだ言葉を読む練習をさせ、次第に、文字と音の規則性に気づかせていく。そうするうちに、習わない単語でも読めるようになってくるという。
「5、6年生が英語の文字に興味をもつのは自然だと思います。しかし、だからといって、文字を教え込むことによって、英語嫌いをつくってはまずいです。文字を教えるのではなく、文字を絵的に見て、綴りを見ただけで、こうやって発音するということがわかる子どもが育ってくれればいいなと思っています」
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