年間35時間の「英語科」の授業は、学級担任と英語指導講師あるいは英語インストラクターとのTTで実施しているが、とりわけ金沢市では、英語講師・インストラクターの役割を重視している。T1として授業を牽引していくのはむろんのこと、授業プラン、教材づくりも中心になって進めている。
それだけに、市では優秀な指導者の確保に努めている。03年度末は、金沢市近隣に限定せず全国に公募。299人の応募があった。小中合わせての44人の講師・インストラクターを採用したが、授業を英語でできることはむろんのこと、小学校の英語担当教員と打ち合わせできる「日本語力」があることも条件にして選考した。そのうえで、年度当初2週間の集中研修を実施して指導者の心構えを学ばせ、さらには定例研修を毎月実施し、副教材の扱い方等を研修。指導力向上を促している。
もちろん、学級担任に対する研修機会も設けられている。まず、58の市立小学校を4ブロックに分け、各ブロックごとに年10回程度行う「ブロック研修会」では、授業の進め方についての情報交換や勉強会を行う。夏休み中には英語担当者向けの研修会が行われ、さらに希望者には、英語音声学専門の大学教授が「授業の進め方」をアドバイスする「土曜英語指導クリニック」を開催。意欲があれば、小学校の先生方が授業力を身に付ける機会は数多く用意されている。
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