観点別に評価することで、個に応じた指導が可能になり、目標に到達している児童には次の目標を提示して学習動機を高めていく。また、同時に先生方は、学習指導を改善するというサイクルに持っていけるようになる。
評価のための規準となるのは、前述した金沢市「小中学校英語科学習指導基準」である。それに基づいて年間指導計画が作成され、授業では児童にもねらいが明確に示されているので、先生方は何を評価すればいいかの迷いはない。
評価の方法は、先生が授業中の子どもの様子、とりわけインストラクターとの一対一のやりとりなどを観察した記録とワークシートなど子どもの自己評価が中心になるが、ペーパーテストも実施している。「書く」技能を十分に習得していない小学生に果たしてペーパーテストが可能なのか気になるが、例えば、インストラクターと担任の先生の会話をきいて、該当するものをいくつかの絵の中から選ぶといった形式が多いそうだ。先生方の研修のなかでも、こうしたペーパーテストを作成する機会も設けられているそうだ。
指導はインストラクターと担任のTTが基本だが、評価も両者で行う。例えば、担任が理解度の確認をし、関心・意欲を評価する。インストラクターは英語力の評価を行う。ただし、明確に分担するのではなく、項目によっては二人の評価を重ね合わせる。
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