大牟田市は福岡県最南部の有明海に面した人口13万人の町。教育特区や文部科学省開発学校の指定を特に受けてはいないが、2000年度から24ある市内の全小学校で、「総合的な学習の時間」等を利用した英会話活動に取り組んできた。
実施した理由は、(1)中国・大同市や米国ミシガン州・マスキーガン市・郡と姉妹都市の国際交流を推進しているためと、(2)学校・自治体の特色づくりを進めるための2つだ。
現在、英会話の時間を6年生で年35時間、5年生20時間、3、4年生15時間、1、2年生10時間実施しているが、06年度から3年生以上は全て週35時間実施にする予定。
指導者は担任中心だが、特色としては、ECT(English Conversation Teacher)を指名し、担任+ECT、担任だけで指導するなど、多様な指導態勢をとったことが特色として挙げられる。ECTは、小学校の先生のうち、英語の免許を持っていたり、英語が堪能であったりする先生の中から指名。当初、自校のほかに複数校を受け持つECTもいたが、現在はどの小学校も自校にECTを抱えられるようになった。
そのうえで、まず、6年生にはLGT(Language Guest Teacher)を、1~5年生には02年度から小学校専属ALTを、それぞれ年に3~4回程度派遣し、ネイティブスピーカーが加わる英会話の授業を進めている。LGTはもとALTで、しかも自国の小学校で教えたことがあり、日本語も堪能である人のことで、きわめて優秀な人材に限定している。
|