生徒の学力格差の拡大や進路意識の多様化が進む中、 一斉指導と対になって「車の両輪」の役割を果たす 個別指導の重要性は、ますます高まっている。 中でも、生徒が内発的に動機付けられ、 課題の解決に主体的に取り組むための仕掛けとして、 面談の役割に注目したい。 学校の中で面談の機能を高め、 継承していくための考え方と手法論に迫る。
現場の実践 1 具体的な 目標や今後の対策について、 生徒自身に語らせる 教師が助言を与えるだけでなく、まずは生徒が自分自身を大いに語り、課題を整理し、解決の方策を見いだしていくように導く。
【関連記事はP.10「学校事例」など】
現場の実践 2 面談の前後に、 生徒が自身の状況を整理できる 仕掛けをつくる 面談に先立って学習・生活状況を整理させたり、面談後に具体的な改善策を挙げさせるなど、面談の前後に生徒に考えさせる場を設ける。 【関連記事はP.7・10「学校事例」など】
現場の実践 3 複数の教師の目で生徒を見守り、 多様なアプローチで 生徒を支援 教師集団で指導のベクトルは統一しながらも、教科、更には学年の枠をも越えて異なる視点から生徒を見守り、サポートしていく。
【関連記事はP.10・14「学校事例」など】
今回、先生方と共に考えたいテーマは 生徒が自ら解決に向かうための面談とはです。
生徒の価値観が多様化する中、一人ひとりに合った適切な情報を提供し、生徒の意識を高めていくことは、とても難しくなってきました。情報が溢れ、答えも一つではなくいくつも存在する今の世の中だからこそ、生徒は自分で課題を見つけ、自分で解決していく姿勢が必要なのだと思います。そうした姿勢を育てるためにどうすればよいのか。今回は「面談」に焦点を当てて考えていきます。