新入生の実態を把握することは、導入期指導において非常に重要なポイントの1つだ。また「今年の新入生は例年とどこが違うのか、それとも同じなのか」は教師にとっても重要な関心事だ。まず、(5)のようなチェックリストを用いて生徒自身に回答させるなど、個々の生徒の実態を具体的に把握していく。この方法には、生徒データの収集という面だけではなく、チェックリストの項目に答えていく過程で、生徒が自分の生活・学習習慣を見直していくというメリットもある。また、(6)のように、高校入試の点数や「スタディーサポート」の点数と中学時代の家庭学習時間で4象限のデータを作成することも可能だ。これらは、教師にとって生徒の状況を客観的に捉える有効なデータとなり、注意して指導にあたるべき生徒を早期に把握し、対策を講じることができるだろう。
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