生きたデータの見せ方・つくり方 受験へ向けた3年生保護者への意識付け
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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タイプⅡ:「合格可能性に興味を持っている保護者」への対応
『VIEW21』編集部ヒアリング結果より
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図3
データ作成・加工の POINT

(1)事前準備シート(P.1)のフリーアンサーから、「合格可能性に興味を持っている」と分析された保護者は、入試の仕組みなどに対して一定の知識と理解を持っている半面、模試の結果に一喜一憂しやすい傾向がある。そのようなタイプの保護者には、生徒の志望大の入試特性や本人の学力特性に踏み込んで、合格までのプロセスへの理解を求める。(5)のデータを用いて、大学・学部ごとに入試特性があることを説明すれば、「志望大の入試科目・配点などの特性を把握した上で、総合点で合格ラインに達するように、生徒は計画的に入試対策に取り組んでいること」を理解してもらうことができるだろう。同様に、(6)のように模試の成績推移から生徒個人の学力特性を分析し、各教科・科目の強み弱みが入試にどのような影響を与えようとしているのかを見通せるように話をしてみるとよいだろう。

プラスαの一工夫
入試方式別の入試特性を紹介する
国公立大の合否はセンター試験と個別学力試験の総合判定で決められるため、二つの試験を見通した対策が必要であることを説明する際に合格者の度数分布が役に立つ。また、それ以外にも、入試科目数の異なる大学・学部を比較して、「いわゆるアラカルト入試では一つのミスが合否を左右するような厳しい入試になることが多く、できるだけ5教科を粘り強く学習する方が結果的に入試を有利に展開できること」を伝えることもできる。本人の学力特性を生かすという観点を保護者に是非喚起したい。
保護者によって面談の内容を変えていく
現時点での合否判定に悲観する保護者には、(6)を見せることで、「今の総合判定はまだ芳しくないが、配点の高い数学の成績が上昇傾向にあるので、入試直前まで伸びが期待できる」など、今後の学力の伸びを踏まえたアドバイスと学校の覚悟を確信に満ちた表情で伝え、保護者を支えたい。このような内容の3者面談をすべての保護者に対して実施することは、時間的な制限などにより実際は難しいかもしれない。だからこそ、P.1(1)のような準備シートにより、どの保護者にどんな面談が必要かを事前に確認しておくことが、クラス全体の面談の効率化につながる。
※1 (5)データは、Benesse High School Online(http://www.fine.ne.jp)でご覧いただけます。
 →ログイン>入試情報を調べる>2008年度入試結果情報>入試結果データ集

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