特集)学力下位層の拡大にどう向き合うか
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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学力下位層拡大に関する課題

『VIEW21』高校版 読者モニターの声より(抜粋)

生徒が、成績結果から安易に自分の可能性を低く見積もり、あきらめてしまう傾向がある。〈兵庫県〉 基礎学力のなさ(小中での読み書きの未定着)、自立心のなさと幼児性、忍耐力のなさ及びストレス耐性のなさ(教科指導へ入る前の工夫が必要になっている)。〈三重県〉 少子化による生徒数の減少によって、以前なら入学してこなかった学力層の生徒たちが入学するようになった。〈鹿児島県〉
教師の授業進度が速すぎる。導入期教材の工夫が足りない。〈長崎県〉 高1秋:中学時の貯金を使い果たし、高校入学時の意気込みが薄れる。高2秋:高い意識で学習習慣が定着した者とそうでない者との差が顕著になる。差が出るのは、やる気が向上する春より秋。〈滋賀県〉
大学入試の易化と、保護者の子どもの進路への関心の変化(ほどほどで良いという感覚)。〈鹿児島県〉 全県1区制で、本校の入試倍率が低下した影響が大きく、学びに対するモチベーションが上げられない(心にスイッチが入らない)。〈新潟県〉
高校入試の入試倍率が低下し、入学生の学力下位層が増加
習熟度別による「講座制」の授業導入
定期考査対策講座で成績下位層を指名補習

秋田県立横手高校

全県1区になり人気が低下。上位層が減少し、下位層が増加
読解力向上プログラムで学習の土台づくり
「黒門プロジェクト」で学力全体を引き上げる

群馬県立富岡高校

授業の難易度が上がる2年生で、上位層と下位層の差が広がる
普段の授業で成績中位層への指導を強化
各学力層に応じた指導

広島県立広高校

読者モニターの学校での実践
数学、英語での習熟度別授業、放課後の特別講習。ただし、習熟度別授業は学力層を固定化させている面もある。〈千葉県〉 中学校までとは違う「学びへ向かう手掛かり」を与える必要を感じる。導入期だけでなく、学年の変わり目も一つの導入期と考えて指導する必要がある。〈埼玉県〉
こまめな声掛けによる「見られている感」を与える指導が最も効果が出やすい。目に見える目標を立てさせ、声を掛けて褒める。〈宮城県〉 ◎授業の難易度は落とさず、課題をむやみに増やさず、学習習慣を付けるために課題を確実に提出させ、試験前後の放課後を使った個人指導に取り組む。〈鹿児島県〉
◎ホームルーム・面談指導で目的意識の啓発、課題・小テスト・添削指導で基礎学力の強化、学年通信・学校だよりの充実で家庭との連携強化。〈鹿児島県〉 学校独自の校内検定試験を実施し、到達度評価を取り入れ、意欲向上を図る。〈長崎県〉
卒業生が書いた合格体験記を1年生から読ませ、「毎日の小テストが効果的」など日常的な学習の大切さを伝える。〈富山県〉 学力下位層へのきめ細かな補習。高学力層を浮きこぼさないためのプラス教材の提示。上位層や下位層に気を取られて、中位層への指導を怠らないこと。〈滋賀県〉

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