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滋賀県 私立滋賀学園高等学校


■研究開発課題
徹底した音読指導を中心とした英語表現力育成プログラムの上に成り立つ、発信型コミュニケーション能力の向上を目指す教材開発と指導法の研究
■主要指標
測定分野(リーディング、リスニング、スピーキング、ライティング)
測定の指標
1.音読マラソン
  音読回数の記録と生徒の自己評価
2.教員のオブザベーション
  生徒の音読の取り組み方からモチベーションとの関係を測定する。
3.生徒間の相互評価
  生徒が相互に評価しあうことで、互いのモチベーションの向上を図る。
■補助指標
1.GTEC for STUDENTS 平均550
2.TOEFL ITP 平均500
■研究内容
1.   国語科との連携による徹底した音読指導による表現力育成のためのプログラム開発 (RLS)

2. 論理的思考能力育成を視野に入れたパラグラフライティング能力育成のための教材開発

3. 聴衆を納得させられるプレゼンテーションスキルの向上のための指導法の研究

4. 教員の自己啓発を個別に行うプログラムの研究実施


2005年度以前 学校提供資料

■研究テーマ
徹底した音読指導を中心とした英語表現力育成プログラムの上に成り立つ、発信型コミュニケーション能力の向上を目指す教材開発と指導法の研究
■そのテーマを研究しようと考えた背景
本校は、普通科にA類(留学コース、国英コース)、B類(進学コース、福祉コース、情報コース)、S類(スポーツコース)を設置し、幅広い学力を持った生徒を受け入れ、日々、教育活動を行っている。
このような多岐に渡るコースで学ぶ生徒の英語力にはかなり差がある。今回のSELHiの指定にあたっては、比較的英語学習に意欲的に取り組む生徒の多いA類の2コースを対象としたが、英語力の低い生徒が多いB類の生徒の学習意欲を高め、英語力を高められるような指導のあり方も模索しながら、研究を推進したいと考えた。教科書の音読という基礎トレーニングを授業内外で繰り返し行うことで、英語と向き合う姿勢(モチベーション)の向上につながり、英語でコミュニケーションをとろうとする姿勢の向上につながるのではないかと考えた。
■当初期待していた成果
英語力の伸長はもとより、毎日、教科書の音読をすることで、英語の持つリズム、イントネーションに慣れ、自ら英語を使おうという姿勢を持つようになることを期待した。
通常の授業では、Listening、Readingを基礎トレーニングに位置づけ毎時間行い、Lessonごとに、Writing、Speakingの活動を形を変えて行い、実践的コミュニケーション能力の伸長を目指すこととした。
■対象クラス、生徒人数
高校1年A類(特進:留学コース、国英コース)29名および高校2年生A類(特進:留学コース、国英コース)31名。 
ただし、研究開発した内容は、B類(総合)、S類(スポーツ)の生徒にも応用している。
■指導教員、教員人数
日本人英語教諭7名、AET2名
■その他
本校は、カナダ、ニュージーランドに多数の姉妹校があり、毎年、留学コースの生徒を中心に多数が1年間留学をしている。この姉妹校からESL担当教員を招聘し、夏期英語集中講座を1週間(25時間)実施した。
■指導計画
【1年】

A類(特進)英語I 使用教科書 Pro Vision I (桐原書店)

           補助教材  @will(美誠社)

                 DB4500完成英単語・熟語(桐原書店)

                 リスニング・パイロット(東京書籍)

B類(総合)英語I 使用教科書 StepI(旺文社)

S類(スポーツ)補助教材 プリズム英文法(美誠社)
CUBE1500(美誠社)

添付資料1 1年A類英語I年間指導計画


【2年】 
A類(特進)英語II 使用教科書 Pro Vision II (桐原書店)
補助教材  WIZARD総合演習(美誠社)
英語の構文150(美誠社)
DB4500完成英単語・熟語(桐原書店)
リスニング・パイロット(東京書籍)

B類(総合)  英語II 使用教科書 StepII(旺文社)

S類(スポーツ)    補助教材 プリズム英文法(美誠社)
CUBE3000(美誠社)

添付資料2 2年A類英語II年間指導計画
添付資料3 2年英語II年間指導計画

■一連の指導の流れ
【1年】
A類(特進)英語I 使用教科書 Pro Vision I (桐原書店)

           補助教材  @will(美誠社)
DB4500完成英単語・熟語(桐原書店)
リスニング・パイロット(東京書籍)

                 
B類(総合)  英語I 使用教科書 StepI(旺文社)

S類(スポーツ)    補助教材 プリズム英文法(美誠社)
CUBE1500(美誠社)

添付資料4 1年A類英語I指導案例
添付資料5 1年B類英語I指導案例
添付資料6 1年A類英語Iハンドアウト
添付資料7 1年A類英語Iハンドアウト
添付資料8 1年A類英語Iハンドアウト
添付資料9 1年A類英語Iハンドアウト
添付資料10 1年A類英語Iハンドアウト
添付資料11 1年B類英語Iハンドアウト
添付資料12 1年英語I音読記録表

【2年】 

A類(特進)英語II 使用教科書 Pro Vision II (桐原書店)

          補助教材  WIZARD総合演習(美誠社)
英語の構文150(美誠社)
DB4500完成英単語・熟語(桐原書店)
リスニング・パイロット(東京書籍)

B類(総合)英語II 使用教科書 StepII(旺文社)

S類(スポーツ)  補助教材 プリズム英文法(美誠社)
CUBE3000(美誠社)

添付資料13 2年B類英語II指導案例
添付資料14 2年A類英語IIハンドアウト
添付資料15 2年A類英語IIハンドアウト
添付資料16 2年A類英語IIハンドアウト
添付資料17 2年A類英語IIハンドアウト
添付資料18 2年A類英語IIハンドアウト

■成果
GTEC(ベネッセ)による英語力の伸び 

昨年度は、GTECを2回(2004年5月と2005年2月)受検した。SELHi対象クラスは国英コースと留学コースであるが、留学コースの生徒は現在留学中のため、国英コースの生徒のみが、2回受験し、その点数を比較した。
2004年のトータルスコアで上位層、中位層、下位層に分け、各層の伸び率を比較した。

各層とも120%以上の上昇を見せた。特に、下位層の216点から309点(142%)への上昇は顕著な伸びと言える。上位層の平均点(493点)は本年度の2年生の平均スコアは477点であり、2年生よりも高い英語力を有しているといえる。
T検定を使い、今年一年間での成績が有意に上昇したかを検証した。(t-test、 p<0.05)。
グラフにもあるように、成績は有意に上昇し、成績のレベル別でも、各レベルで有意に上昇していることが判明した。

リスニングスコア

リスニングも各層とも平均的に上昇したと言える。

トータルスコアとリスニングスコアの上昇率の相関関係を出すと、R=0.84あり、両者には相関がある。つまり、受験者が少ないとは言え、リスニングがトータルスコアの上昇の牽引になっていると言える。
特にリスニングに特化したプログラムを実施してきたわけではないが、毎日の英語による英語授業が大きく影響していると思う。

リーディングスコア

リーディングスコアを見ると、下位層の上昇率が著しいことが分かる(158%)。T検定を実施した所、上位層と中位層よりも下位層の方が5月と2月の間に有意な差があることが判明した。
下位層の上昇率が高く、SELHiの研究が有効だったことが言える反面、上位層と下位層に開きがあることは否めない。リーディングスコアの上昇は来年度の課題としたい。

ライティングスコア

ライティングもスコアは上昇したが、リーディングやリスニングと比較すると、上昇率は一番低いといえる。自己表現英作文やジャーナルを中心にしたライティング活動を本年度の指導指針としてきたが、来年度はある程度まとまりのある文を書かせたり、論理的にテーマを展開できることを目標にしていきたい。

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