2023年の国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)で行われた質問調査で、日本では、女子より男子の方が、算数・数学、理科への興味関心が高い傾向がみられた。文部科学省は、小学生の段階から男女差が出ていることを「重要なデータ」と捉えている。
今回の質問調査結果で文科省が注目したのは、小4算数の男女差。「得意」とした小4は男子が66%だったのに対し、女子は20ポイント以上低い45%にとどまった。小4全体(56%)でも、前回(65%)から大きく減っていた。
算数を「楽しい」と思う割合も、男子(76%)が女子(66%)を10ポイント上回った。小4全体では70%だった。
「男高女低」の傾向は中2でも変わらず、数学を「得意」としたのは、男子が49%だったのに対し、女子は28%にとどまり、「楽しい」も男子(66%)が女子(53%)より10ポイント超高かった。
理科は「得意」「楽しい」とも小4では大きな男女差は見られなかったが、中2では「得意」な男子が55%、女子は35%で、「楽しい」も男子(76%)が女子(63%)を10ポイント超上回った。
文科省は差が付いた理由について、今回の調査結果だけでは説明できないとしつつ、「女子の算数・数学、理科への興味関心をどう高めていくか、しっかり分析しなければならない」としている。