【ニューデリー時事】女子教育が制限されるアフガニスタンで、看護師や助産師の養成学校への女性の通学も禁じられることになった。イスラム主義組織タリバン暫定政権による新たな措置で、同国の貧弱な医療・福祉体制がさらに悪化する恐れもある。

地元メディアなどによると、首都カブールで2日開かれた養成学校の責任者らを集めた会議で、タリバン最高指導者アクンザダ師からの命令が伝えられた。禁止の理由は明らかになっていない。

「唯一の希望を奪われてしまった」。助産師になるため勉強していたカブールの女子学生(24)は3日朝登校すると、追って通知があるまで教育を続けられないと先生から伝えられ、クラスメートと共に泣いた。「絶望を感じている。既に深刻な助産師不足に直面していて、私たちだけでなく国全体に影響が及ぶ」と危惧した。

タリバンは2021年8月の政権掌握後、極端なイスラム法解釈に基づき、女性を中等教育学校や大学から排除。このため、引き続き教育を受ける機会を求める女性が養成学校に殺到した。

SNSには、女性たちが大きな声で歌い今回の措置に抗議する動画が投稿された。暫定政権は今年8月、公共の場で歌ったり大声を出したりすることも禁じている。