特集 入試改革を読み解く
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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【データ分析】

データで読み解く大学入試改革の動向

入試改革に関わる情報は、様々なマスコミから発信されているが、それらは個別的・断片的な情報であり、
入試改革全体を見通す視座は得にくいのが現状だ。
そこでベネッセ教育研究開発センターでは、全国の国公立大にアンケートを送付し、直接、入試改革の方向性や意図をうかがった。
アンケートの結果得られたデータを基に、入試改革の方向性を考えてみたい。

調査の概要 全国の国公立大・学部のデータを集計

入試改革に関わる情報を重点的に集約

 ベネッセ教育研究開発センターでは、今後の高大連携を考える上での基礎資料とすべく、「高大接続に関する調査」を実施している。主な目的は、高大の学習内容や学力レベルの現状に関し、大学人の意見を収集することであるが、05年の調査においては、特に入試改革に関わる項目に重点を置いて調査を実施した。
  周知の通り、04年度の独立行政法人化以降、各国公立大は入試を抜本的に改革しようとしつつある。分離・分割方式の定員配分の柔軟化、あるいは推薦・AO入試の拡充などは、今後の進路指導を考える上で注視すべきファクターである。今回の調査結果を分析し、入試改革の検討状況について報告する。

入試改革に関わる情報を重点的に集約

 以下、得られた回答結果を基に、今後の国公立大の入試改革の動向について考えていきたい。
  まず、P.6では、「分離・分割方式への対応」や「推薦・AO入試の拡充」など、主として入試改革のシステム面での動向について報告する。その後、P.101112では、今後の入試で問いたい学力の中身や、カリキュラム要素の分析など、入試改革の質的な面について報告したい。

「高大接続に関する調査」の概要
調査方法/各学部長、アドミッションセンター長、高等教育センター長に対して調査票を郵送した自記式調査
実施時期/05年5~7月
調査対象/全国の国公立大の各学部長及びアドミッションセンター長、高等教育センター長
有効回答数/全国79大学より199件
分析観点/「全体」「学部系統別」「入試難易度別」
※学部系統は「人文社会」「総合」「医歯薬保」「理工農」の4類型に分けて分析
※入試難易度は、弊社05年度入試結果調査より難易度を分類

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