スポーツ庁は20日、小学5年と中学2年の2024年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」(全国体力テスト)の結果を公表した。実技テスト8種目の成績を点数化した体力合計点は、小学女児が過去最低となった。「運動は好き」と回答した児童生徒は全体的に増加し、中学男子で65.0%と過去最高に上った。

 調査は4~7月、国公私立の小5約98万人と中2約87万人を対象に実施した。

 合計点の平均は、小学男児が52.5点(前回52.6点)でほぼ横ばい。中学男子は新型コロナ禍前の水準に戻り、41.7点(同41.2点)だった。過去最低だった小学女児は53.9点で前回から0.4点低下し、中学女子は47.2点(同47.1点)と大きな変動はなかった。

 20メートルシャトルランは小学女児で前回より低下し、中学男子は向上。50メートル走は中学男子で向上し、他は下がった。小中男女ともコロナ禍前の水準を上回ったのは長座体前屈だけだった。

 運動習慣に関する調査も行い、「運動は好き」と答えた児童生徒が小中男女ともに増加した。「体育・保健体育の授業は楽しい」との回答も全体的に増え、できなかったことができるようになったり、友だちと交流・協力したりしたことが理由の上位に挙がった。

 同庁の担当者は「運動に好意的な児童生徒ほど体力合計点が高くなる傾向がある。達成感のある授業を行い、運動する機会を増やしていく」と話している。