東京大が授業料を値上げする改定案を公表したことを受け、東大生有志による「東大学費値上げ反対緊急アクション」は11日、「議論が十分と言えない状況で値上げが拙速に決定されようとしており、強い懸念を表明する」との声明を出した。

東大は10日、来年度入学の学部生から授業料を年間約10万円引き上げると共に、授業料免除など学生支援を拡充する方針を公表。今月中にも正式決定するとしている。

声明は「物価上昇で生活が苦しくなっている今、学生の負担を増やしてまでシステム整備や施設改修を優先して進める必然性が読み取れない」と非難。支援策に対しても「世帯収入のみを基準とする制度は、学生の多様な背景や状況を反映していない」と批判した。

東大教養学部1、2年生による学生自治会も会長と理事会名で声明を公表し、「長期休暇期間中という学生が不在にしている間に、値上げを強行しようとする手法を最も強い言葉で非難する」と抗議した。