中学受験を予定していますが、我が家から通える私立の中高一貫校は限られており、それらの学校の大学進学実績はあまりよくありません。進学実績のほかに、私立の中高一貫校を選ぶ時のポイントがあれば教えてください。
(質問者:千葉県/小5男子・父)
A私立校の学校文化は多様。校風が合うかを見極めて
中高一貫校に入学するということは、10代の大切な6年間をその学校で過ごすということです。私立の中高一貫校はそれぞれ特徴的な文化(校風)を持っていますから、その学校の校風が自分の子どもに合いそうかを、保護者の方がよく見極めましょう。
校風が表れやすいのは体育祭や文化祭などの学校行事ですから、それらを実際に見学するとよいと思います。また、特定のスポーツや文化活動で有名な学校は、その領域が強みでもあるため、子どもの得意分野や興味・関心に合っていれば、前向きに検討する要素の1つになります。ひと通り情報を収集して、お子さんがその学校で6年間を過ごすイメージを持てるかがポイントです。
とは言え、中高一貫校の最大の特徴が進学実績に表れることも事実です。もし、進学実績を志望校選択の最優先事項にする場合は、自宅からの距離が多少遠くても、通学したり、通学圏内の場所に引っ越したりすることも視野に入れましょう。大都市圏の場合、一般的に40~50分かけて私立の中高一貫校へ通学するケースは多いです。中には1時間以上かけて通う子どももいます。
どうしても通学が難しい場合や、地方部でそもそも対象となる学校がない場合などは、寮生活ができる学校もありますから、探してみましょう。
また、私立に限らず、公立の中高一貫校を選択肢に加えることも一案です。難易度にもよりますが、私立の場合は3年以上前から受験準備を始める必要があり、かつ専門の対策が不可欠であるのに対して、公立中高一貫校であれば、1年半~2年くらい前から対策を始めれば間に合うケースもあります。最近では、公立中高一貫校の開校が続いており、この数年間で地方部の中等教育はかなり多様化しています。最新の情報を集めて幅広く検討してみましょう。