経済的に苦しい家庭では、中学校などに進学予定の子どもを持つ保護者の6割超が入学準備のため「生活費を削る」と考えていることが13日までに、国際NGOの調査で分かった。特に制服代やタブレット代の工面が難しいとの声が目立った。

調査は国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」(東京)が1月に実施。経済的な理由から同団体の給付金制度に申請し、中学校や高校に今春進学する生徒らの保護者1255人からオンラインなどで回答を得た。

入学や卒業に必要な費用の捻出方法を複数回答で尋ねたところ、「他の生活費を削る」が最多だった。新中学生がいる保護者で62.5%、新高校生で62.8%に上り、具体的なやり方としては、親自身の食事量を減らすなどの回答が多かった。他の捻出方法としては、「家族・親族からの借り入れ」がそれぞれ2割近くに上った。

用意が難しい費用を複数回答で聞くと、いずれも「制服代」が最多で75%を超えた。新高校生では「パソコン・タブレット代」(47.0%)と「通学費」(31.2%)を挙げる声が多かった。

セーブ・ザ・チルドレンは「入学や卒業にかかる費用が家計に大きな負担を与えている」と指摘。タブレット代などの負担を訴える声が多いことから、特に高校入学に向けた支援の拡充を訴えている。