小学２年生の娘は引き算が苦手です。一方で、漢字は得意なので楽しく学習できています。まずは得意な分野を伸ばし、学習意欲を高めてから苦手分野に取り組ませるべきか、やはり優先的に苦手な算数に取り組ませるべきか、悩んでいます。
（質問者：東京都／小２女子・母）
A算数が苦手と決めつけず、グロースマインドセットを伸ばす
好きで得意な漢字の学習はぜひそのまま続けてください。一方、算数は、現段階で「我が子は算数が苦手」と決めつけることは絶対に避けましょう。そうした保護者の思いは子どもに伝わります。まだ小学２年生で、学習してきた範囲も狭いのですから、ネガティブに捉える必要は全くありません。子ども自身が「自分は算数が苦手なんだ」と思い込んでしまわないよう、保護者は「１年生で習った範囲のどこかでつまずいているだけなんだ」と楽観的に捉えましょう。
ただ、小学２年生の算数とはいえ、そもそも数字という概念が非常に抽象度が高いため、計算でつまずく子どもはたくさんいます。また、もしかしたら厳密に理解できないと苦手と考えるお子さんなのかもしれません。「引き算ができるようになる」という狭い視点ではなく、具体的な事物や現象の共通点を見いだし、それを一般化して概念やルールとして捉えるという、算数で育む思考力そのものを伸ばしていくにはどうしたらよいか、その学習が苦痛にならない工夫はあるかといった視点で捉えることが大切です。例えば、繰り上がりや繰り下がりの計算は筆算で理解するよりも、そろばんのような具体的なものを使って考える方が理解しやすいタイプの子どももいます。子どもの様子を見ながら、その子に合いそうな学習法を探し、「できなかったことでも頑張ればできる、成長する」という考え方（グロースマインドセット）を子どもに育んでいただけたらと思います。
