コロナ禍の影響で、大学でもオンライン授業が増えてきたと聞きました。志望大学に合格したら下宿させることを考えていましたが、オンライン授業ばかりとなると、下宿させてまで進学させる意味を考えてしまいます。コロナ禍後の大学教育はどうなるのでしょうか?

(質問者:佐賀県/高2女子・母)

Aオンライン化は進む。どこで学ぶかよりも学びで何を得るかに意識を

例えば、米国には、オンライン授業で学士号が取得可能なコースを設置する大学がコロナ禍以前から多数あるように、コロナ禍が収束しても、大学の授業のオンライン化は進むと思います。コロナ禍の経験を糧に、オンラインを重視することで差別化を図る大学が出てくるかもしれません。中長期的には、そうした海外の大学が日本に進出してくることも考えられますし、日本でも、地方部に住む学生向けに、基本はオンラインで授業を受け、一定の期間だけ実際のキャンパスに通うといったシステムを採る大学が出てくるかもしれません。

そもそも、大学に進学して学ぶ意味とは何でしょうか。リアルな場で授業を受けることだけではないように思います。理系学科の場合は実験などを行うため、環境の整った場が必要になりますが、基本的には、自分の希望に即したよい授業に参加して必要なことを学ぶことが、大学に進学する意味ではないでしょうか。目的が意識なく、ただ講義を聞くだけなのであれば、場所がキャンパスであっても進学する意味は薄いでしょうし、憧れていた授業にオンラインで参加する方が、余程、力がつくと思います。ですから、オンライン授業ばかりだから大学に進学させる意味がないなどと、悲観的に考える必要はないと思います。