中学校に入学しましたが、部活動について親子で意見が分かれています。息子は野球を続けたいと言っていますが、土日も練習があるため、親としては学習面と体力面が心配です。小6では理科教室にも楽しそうに通っていたので、科学研究部など、週3日くらいの部活動を勧めているのですが、本人の気持ちを優先すべきでしょうか?

(質問者:岩手県/中1男子・母)

A本人の意思を最優先に、自分で決断する経験が大切!

本人の気持ちを優先した方がよいでしょう。
もし、本人が希望する野球部ではなく、親が勧めた科学研究部に入った場合、たとえそれが楽しかったとしても、「野球部ならもっと楽しかったかも」という気持ちが残り続ける可能性はあります。まして、科学研究部が楽しくなかった場合、それを無理に勧めた親のせいだと考えるのは当然の成り行きです。

最近の心理学の諸研究から、人間の「幸福感」に強い影響を与えるのは、学歴や収入よりも「自分で決めたという意識」だということが分かってきています。例えば、自分自身で進学先や就職先を決めてきた人の方が、親が決めたレールに従って有名校に進学したり、大企業に就職したりしてきた人よりも「幸福感」が高いことが研究によって明らかになっています。

自分で決める経験を積み重ねると、やりたいことを自分で見つけ、目標に向かって努力する力が向上することも分かっています。そうした「自己実現力」は、将来幸せな人生を送っていくためにとても重要です。部活動の選択は、そうした経験を積ませる絶好の機会です。
子どもが自分で選び、決めたということを自覚させた上で、好きな野球を思う存分させてあげましょう。