我が家では、中学受験はせずに、近所の公立中学校に進学させるつもりでした。ところが最近、娘が中学受験をしたいと言い出して聞きません。仲のよい数人のお友だちが中学受験するから、私も頑張りたいとのことです。学校の成績はよい方ですが、中学受験となると話は別です。通塾も大変ですし、親の負担も大きくなるため、中学受験させるかどうかを迷っています

(質問者:東京都/小5女子・母)

A基本的に本人の意思を尊重すること

中学受験を想定していなかったのであれば、「中学受験をしたい」というお子さんの言葉には戸惑いますよね。その気持ちはよく分かりますが、本人に受けたいという強い意思があるのならば、チャレンジさせてあげてはいかがでしょうか。

思春期の女子にとって、友だちは非常に重要な存在です。友だちが中学受験をすることは、大人が思う以上に子どもにとって重大なことであり、大きなモチベーションになります。本人がその気なら保護者はそれを応援してあげてほしいと思います。

とは言え、中学校から私立に行かせるとなると、経済的な問題も生じますから、親子できちんと話し合うことが重要です。まずは、子どもの希望やその理由を共感的に聞いてあげてください。その上で、保護者としての考えを話しましょう。そこで一番大切なのは保護者の考えを上から押しつけるのではなく、子どもを1人の人間としてリスペクトしながら民主的に話し合うことです。

もしかしたらその後、本人が「やっぱり中学受験はやめたい」と言い出すかもしれません。その場合も、受験をやめるという選択を子ども自身がするのですから、よいことかと思います。それまでの勉強は決して無駄にはなりませんし、失敗も成功も含めて、自分で自分の道を決めていく経験こそが何よりも大切なことです。